散 文 関 係 の 近 況 平成30(2018)年11月6日 更改
句集 『壽一の二百句』 刊行
これまでの発表六百数十句からの抜粋集です。
俳人協会新人賞を受賞された俊英の堀本裕樹先生に二百句の抄出をお願ひし、九ページにわたる名序文もいただきました。
各方面に献呈・配布中です。関心をお持ちのかはご一報ください。極力お応へいたします。
中央俳句会(中央大学系) 創立二十周年記念叢書
発行日 平成26年4月1日
又吉直樹(芥川賞)堀本裕樹(上欄句集の抄出者)・共著『芸人と俳人』(集英社)に、拙句が収録されてゐます。
662 手は史書を足は湯婆(たんぽ)を恋ひにけり
書店にてお気が向かれたらご覧ください。P211に作品、P227に寸評。
『不二』一月号の〈図書紹介〉欄 (P29~P30)
〈図書紹介〉 板坂壽一著『はじめての古事記』 清水明彦
(前半を割愛) …ここで紹介する『はじめての古事記』はその多くない、すぐれた大人向けの現代語訳である。ではどこがすぐれてゐるか。一例をあげよう。
『古事記』上巻、神武天皇が兄師木、弟師木兄弟を撃破したくだりに次のやうな歌が載せられてゐる。はじめに原文を記す。
楯並めて 伊那佐の山の 樹の間もよ い行きまもらひ 戦へば
吾らは飢えぬ 島つ鳥 鵜飼が供 今助けに來ね
これは歌謡であるから、ただ意味を訳すだけではなく、そのまま朗誦できるやうに訳さなくてはならない。まづ福永武彦訳『古事記物語』(岩波少年文庫)の訳を見る。
たてを並べて 伊那佐の山の 林の中に陣を張って
敵のようすを うかがううちに わたしはすっかり腹がへった、
ウの鳥つかう鵜飼の友よ 早く助けに来てくれないか
これを『はじめての古事記』では次のやうに訳す。
伊那佐の山の 木の間へと 楯を並べて 守って攻めて
戦い疲れて 我らは飢えた おおい おおい 鵜飼の衆よ
とにかく何か食べ物持って 早く助けに来てくれないか
両者を並べていかがであらうか。声を出して朗唱してみるとその違ひがわかるはづだ。前者はオペラのテノールのやうだが、後者の調子は、いかにも古代の人々が焚火を囲んで酒をのみながら、蛮声をはりあげて唄ふさまが偲ばれるではないか。 …(以下省略させていただき、筆者に板坂より深謝します)
板坂記 2/6
①『不二』の毎月号の第一頁には下記の[不二歌道會信条]が掲げられます。
「深く國學の道統を信奉し、厚く歌道の風雅を尊重す。
敬神以て結び尊皇以て展かん。大道不二、求道一貫。
歌心いよいよ澄み、劍魂ますます堅し。低劣を排し、
醜悪を討ち、以て萬有維新の天業に參ぜん。」
②『不二』の奥付より。 発行所 不二歌道會/編輯兼発行人 福永 武
電話 03-3401-0963
③不二歌道會(大東塾)には、郷里の先師・三村行雄先生が所属されました。
※三村先生のお名前は拙著の冒頭(P4)に掲げました
新書判『はじめての古事記』に、これまで寄せられたご感想は、下記のやうに要約できさうです。
a 読みやすく、解りやすい文体である。
b 文章にほどほどの品位があり、敬語も適切である。
c 朗誦性を備へ、歌謡の現代語解釈に調べがある。
d 原典の【読ミクダシ文】が効果的に引用されてゐる。
e かつて古事記を読みあぐねたが、これは読了できた。
f 著者の俳句・短歌の経験が反映されてゐる。
以上、いづれも過分のご評価ですが、有難く受け止めてゐます。 11/24
新書判『はじめての古事記』に感想をいただきつつあります。
おほむね過分のご評価で、面映いながらも嬉しく拝読してゐますが、ほとんど郵便・電話・メールなどの私信ゆゑ、ここにはご紹介できません。
その中で、下記(郷里の西和中学の同窓会ホームページ)は公開の場ですので、お気が向かれましたらご覧ください。 11/2
↓ ここをクリック
http://www.h6.dion.ne.jp/~seiwa5/→ [みんなの掲示板] 425.板坂古事記を読んで(長谷川啓介メール)
新著・旧著にご注意を!
『はじめての古事記』は15年前の旧著も流通してゐます。(計11,500冊完売されたため)
ネット購入に際しては、新書(\780)であることをご確認ください。 10/4
新書判『はじめての古事記』の[著者紹介]にミスがありました。
×[読売短歌年間賞]→ ○[読売歌壇年間賞]です。(読売短歌年間賞は存在しません)
第二刷の機会があれば訂正します。 9/23
新書判化のご案内
15年前の拙著が、新書判になりました。
原書の直訳的な部分などを書き改め、その後の所感を加筆、『はじめての祝詞』も付記しました。
*書名=『はじめての古事記』
*出版= 日本文芸社(日文新書シリーズの最新刊)
*価格= 780円
本来ならばご贈呈すべきところ、まことに恐縮ですが、(お気が向かれましたら)書店、またはインターネットにてご入手いただければ幸と存じ、
どうぞよろしくお願い申しあげます。
平成23年9月21日発売
板 坂 壽 一
(C) Toshikazu Itasaka toshikazu@itasaka.com